旋律鼓笛喇叭隊 ピストン喇叭

楽器史料

旋律鼓笛喇叭隊(後に旋律喇叭隊)は田辺吹奏楽器製作所の依頼により元海軍軍楽隊楽長の瀬戸口藤吉氏が考案した楽隊。満を持して昭和11年5月18日に発表されたが翌日の紙面は阿部定事件で持ちきりだった。2本ピストンのピストン喇叭、パリトン喇叭、(後にバス喇叭が追加)と鼓笛で編成される。3本ピストンの楽器が高価だった為ピストンを減らし安価に、また全音階のみなので習得やすくして学校バンドを増やす狙いがあった。しかし10年近く前から普及している喇叭鼓隊と趣旨が似ていた事、もう少しお金を出せば普通の3本ピストンの楽器が買える事、15年頃から戦争により自由に楽器製造が出来なくなった事などの影響であまり普及しなかった。

ちなみに3本ピストンの2番が無い設計なのでミとラとシを変え指で吹くと変ロ長調の音階となる。

純正では無いが保管箱があり、昭和13年購入とわかる。

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