江川楽器製作所 バルブトロンボーン

楽器史料

江川楽器製作所は江川仙太郎が明治25年頃(27年とも)に宮本喇叭製作所から独立して設立された。当初は信号喇叭や銀笛(フラジオレット)の製造、楽器修理をしていたが、明治30年代からピストン付きの管楽器を試作し始め、40年頃から販売していた。大正7年2月25日に合資会社となり、大正9年11月29日に合資会社日本管楽器製造所となる。

このトロンボーンは刻印から江川楽器が日本管楽器になる少し前、大正5〜9年頃の物と思われる。ベルにはヤマハの音叉の刻印があり、共益商社から販売された物らしい。軍楽隊の楽器修理をしていたので、F.Bessonを参考にしたと思われる。

大正12年の写真で全く同一形状のトロンボーンが確認できる。

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